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30匹クマちゃん成長記・「ちびクマ」繁殖記録[3]

第3回産卵

(孵化翌日にエアレーションの事故により、全滅)

 

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  • 第2回の産卵から2週間程度で次の卵を産卵。

  • 今回からはメイン水槽とは別に、稚魚飼育用の専用水槽を立ち上げて使用。

  • 稚魚は全部で50+α程度。当初は前回よりずっと元気だった。

  • 孵化翌日にエアレーションがストップする事故があり、全滅した。

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日付

産卵後
孵化後
日数

飼育日誌

生存数

2003/2/22

産卵前日
−1
前回の産卵から既に2週間以上、そろそろ次回の産卵が来ないと心配になる。水槽を見ると、オス、メスともに変わった動きはなく、まだ産卵してはいない様子。ただ、メスのお腹は目立って膨らんできて、明日か明後日くらいには産卵するかも知れない。生たらこなどの栄養のあるエサを与えたが、なんかメスは好き嫌いが激しく、顆粒上の人工餌以外は、ほとんど食べない。困ったものだ。
次回の産卵に備えて、稚魚の育成用の水槽を、子供部屋に用意する。前回はメインタンクの中に稚魚のケースを吊るしていたが、今回は稚魚用に別の水槽を用意し、そこに稚魚のケースを吊るす。水槽は保温用だが、稚魚ケースは外側の水槽と水の交換をするので、事前にセットして、立ち上げておく。18Lくらいの大型のプラケースを使う。濾過はワンタッチフィルター+底面。デニパックも仕込む。飼育水にはメインタンクの水を分けて入れ、水質を同じにする。こちらの水槽はついでに、ブラインなどの2次培養の保温にも使う予定である。

2003/2/23

産卵当日
朝、水槽を見ると、既にメスのお腹から産卵管が顔をのぞかせている。そろそろ産卵だ。しかし、オスのお腹には変化がない。今日の夜くらいに産卵だろうか。昨日買ってきた「オメガワン」という新しい餌を与えてみるが、相変わらず、メスは食べない。いつも顆粒上の人工餌しか食べない。偏食で困ったものだ。今日は冷凍ブラインも与える。こちらは一応食べた。が、やはりあまり沢山食べないので、粒餌も入れておく。こちらはよく食う。

昼間、観察していると、イソギンチャクの奥の方の岩を盛んにクリーニングしている。前回、前々回はイソギンの手前の岩に産卵したが、今回は産卵床の位置を変えるのではないかと思う。卵を少し観察しにくくなる。が、仕方がない。
本日、20L、水換え実施。換えた水は稚魚飼育水槽に入れる。

夜7時前、オスのお腹からも産卵管(ではなく精輸管?)を出していた。産卵が始まるのだろう。
8時過ぎ、まだ産卵はしていないが、オス&メス両者で盛んに岩をクリーニングしている。口で岩肌に噛み付くようにしているので、メスの口許などは、擦り傷だろうか、少し白くなっているほどだ。イソギンの触手にもかみついて、産卵床になる岩の部分の触手を縮めさせている。産卵はいつだろうか。
8時に水槽のライトが消灯になって、9時前、やはりイソギンの奥側に産卵を開始。我々が水槽の前に座って観察しようとすると、産卵床をはなれて、水槽の奥に行ってしまったりする。やはり気になるのだろう。少し離れて観察することにする。
9時30分ごろに見ると、今回は沢山の卵を産んでいる。これなら200〜300くらいはありそう。今後に期待が持てそうだ。
10時過ぎに見た時には、既に完全に産卵を終了。今回の卵は多い。色もきれいな、明るいオレンジ色、先端にポツリと白い点が見えるのは同じだが、卵全体の大きさは前回よりやや大きいような気がする(←希望的観測…笑)。期待が盛り上がる。前回は産卵から10日ほどで孵化した。そのペースで行くと、今度の孵化は3月の4日か5日くらいだろう。ちょうど生クロレラの使用期限が切れる頃だ。どうしたものかな。

2003/2/25

産卵後
夜、寝る前に確認すると、卵が大分、透明になってきている。おかげで分かりにくい。ただし、やはり今回は前回にくらべて、卵の数が多い。やはり2倍〜3倍はあるだろう。どれだけ孵化するか、非常に楽しみである。一応、今回はあまり頻繁に、長時間、卵を観察するのはやめにしている。

2003/2/26

特に変わったことはなし。卵はどんどん黒っぽくなり&透明になってゆき、ますます確認しにくくなっているが、やはり前回よりはずっと数が多いものと思う。卵の大きさも大きいような気もするが、多分に水の屈折のためだろう。たいてい、水槽の奥にあるものの方が大きく見えるので。

2003/2/28

朝、餌をやりながら確認すると、卵がだいぶ黒くなっている。眼と、背骨が黒い筋のようになっているのが分かる。ただし、今回は卵の向きが悪い。ちょうど背骨が正面に見える向きなので、眼の大きさが分からない。側面から見れば、既に銀色に輝くところが確認できるだろうと思うのだが…。
眼の銀色が見えなくて、背骨の黒いところと、その先端に黒い目が二つ、見えるだけだと、卵がカビのようにも見える。死んでしまっているのではないかと心配になるので、イヤな角度だ。
産卵から孵化までの期間が前回と同じなら、今回は来週水曜日頃の孵化だが、今回の進行は少し早いように思う。来週初めには産まれてしまうのではないだろうか。

2003/3/01

水槽の水換えを実施。10L。孵化までに少しでも水質を良くしておこうと思う。

2003/3/02

卵の中の稚魚の姿が、大分、はっきりする。銀色の目が目立ってきた。親の世話も熱心になってきている。今晩孵化ということはないと思うが、明日の夜くらいには孵化してしまいそうだ。
夕方から夜に観察していると、オスが卵から離れずに世話をしている。もしかしたら今日、孵化するかもしれないと思う。ただ、本日のところは稚魚用水槽の準備などが不十分(亜硝酸が出ているのだ)だし、子供も遅くまで起きているので、もし今日、孵化してしまったら、今回は見送ろうと思う。これも運だろうし。

2003/3/04

産卵後

孵化日

卵もすっかり透明になって、少しバラバラとまとまりがない感じになっている。産卵直後は卵の向きが揃って、綺麗に並んでいるが、孵化の直前には卵の向きがバラバラになり、乱れが感じになる。いよいよ孵化であろうと思い、2度目の稚魚採取に挑戦する。
まず水槽の水を取り、稚魚水槽に移し変え、稚魚水槽と本水槽の水質を合わせておく。

11時ごろ消灯。11時45分ごろ、懐中電灯に赤い布を被せて水槽を見ると、稚魚が泳いでいるのが見えた。急いで採取に入る。が、やはり中々うまく捕まえられない。「稚魚ホイホイ」を使ったが、思うように集まらない。仕方がないので、懐中電灯で集めて、そこを稚魚ホイホイで掬う。一度に2〜5匹くらい掬える。が、やはりかなりショックを与えていると思う。これがあとの稚魚の生存率に関わりそうだ。
結局、50匹+α程度を掬い、稚魚飼育ケースに移した。今回は稚魚飼育専用水槽を立ち上げて、稚魚ケースはそこに吊るしている。稚魚専用水槽は底面&ワンタッチフィルターを直結して、小型水槽用の「デニパック」も仕込んである。底砂は一部をメインタンクから移行させ、メインタンクの水を入れて立ち上げたが、実はあまり順調に立ち上がっていなかった。日曜日に検査した時にはまだ、亜硝酸が出ていたが、本日の検査ではクリア。ただ、稚魚のケースを入れる前に、メインタンクの水で全換水している。こちらの水槽は基本的には保温用で、飼育生物は一切、入れていないが、プラストーンを通じて飼育ケース内と水の行き来があるので、水質維持が必要なのである。
稚魚飼育ケースの中では、最初、底のほうでじっとしていたが、ワムシを入れ、ライトを点灯すると、元気に泳ぎだした。午前1時過ぎの段階では、底にいるものはほとんどない状態。前回より、大分調子が良さそうだ。今回はライトは24時間点灯で行く。
今回の飼育ケース内には、ワムシ用にマリンクロレラも入れている。4Lの飼育ケース内にとりあえず、10滴程度を入れた。これだけではワムシ培養ボトルに比べれば全然薄いので、ワムシの増殖は無理だろうが、少しでもエサがあることで、ワムシの寿命も延びるのではないかと思う。
孵化直後の稚魚を見ると、既にそれぞれに違いが見られる。体の色もほとんど透明な者もいれば、体の後側中心に黒っぽい筋のような模様(?)が見える者もいる。なんとなく、色が濃い者の方が元気&丈夫なのではないかと考えてしまうが、どうだろう?
そういえば、今回はうっかりして、ポンプを止めるのを忘れていたが、稚魚はけっこうちゃんと残っていた。稚魚が残っていたのは嬉しいが、その分、水流が弱いということか?それはそれで、ちょっと複雑な気分。
70
程度
2003/3/05
朝、飼育ケースを確認する。とりあえず、死んだものはいないようだ。ケースの底にくっついたままの者もいない。かなりの数が水中を泳いでいる。前回に比べるとかなり元気な感じ。手応えを感じる。明らかにクロレラが薄くなっているので、クロレラも追加。クロレラは冷蔵庫保存なので、クロレラの水滴は冷たい。稚魚に直接当ると良くなさそうなので、別のケースにクロレラを取り、飼育ケース内の水で10倍〜20倍に薄めてから投入する。昨晩はワムシ、稚魚とも飼育ケースの底の方に沢山いたようだが、今朝はケース全体に広がっている感じ。これも良い感じだ。わくわくしちゃう。あとは水質が悪くならないように、こまめなゴミ掃除と換水なのだろう。(が、面倒くさいなあ〜…苦笑)

昼、
奥さんからメールがあり、稚魚が大量に死んでいるようすとのこと。ただ、そのメールを見たのは夕方で、すぐ次のメールで全滅を知らされる。茫然自失…。
夜、家に帰って確認すると、エアレーションの泡がほとんど出ていない。今回は3方コックの一端だけをストーンにつなぎ、片方を開放してエアレーションの強さを調整しているのだが、飼育ケース内のストーンにクロレラなどが目詰まりして、エアの供給が止まったらしい。直接の原因はこのエアレーション不測による酸欠→何匹かが死亡→アンモニア発生→全滅、ということだろう。もともとの過密飼育も良くなかった点。死魚を数えると果たして70匹もいた…。
あと、ワムシも数えてみる。ケース内の飼育水をスポイトにとって、1滴ずつ、ガラスの上にたらすと、10滴で0.5ml、1滴当たり0.05mlということになる。その中にワムシがだいたい5匹程度、つまり100匹/ml程度、いたことになる。最初はもっと沢山いただろう。明らかに多すぎる。半分以下で十分だったはず。稚魚、ワムシとも、半分以下に抑えるべきだった…。次回の反省点としたい。
70
程度


全滅

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