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放蕩見聞録・水族館篇 [5]
海遊館

 

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基本情報 (2005.03記入)
 
  所在地 〒552-0022 大阪市港区海岸通1−1−10
  アクセス
  • 大阪市営地下鉄中央線「大阪港」駅下車徒歩5分
  • JRゆめ咲線ユニバーサルシティ駅下車、ユニバーサルシティポートからシャトル船で約10分
  電話番号 06-6576-5501(インフォメーション)
  営業時間 10:00〜20:00(GW、夏休み等は、開館時間の繰上げ&延長あり)
  定休日 不定期(年間数日程度)
  入場料金 2,000円(高校生または16歳以上)/900円(小中学生)/400円(4才以上)
  公式サイト http://www.kaiyukan.com/index.html
   
独断と偏見による概要
 
  • 1990年7月、大阪港天保山ハーバー・ビレッジの中にオープンした、世界でも最大級の水族館のひとつです。
    (当時、まだバブル時代でしたね。(^_^;;)
  • 一番の呼び物は何と言ってもジンベイザメでしょう。開館当初からの“目玉”でした。
    長い間、オス・メスの2頭を飼育・展示していたようですが、2000年の前後に相次いで亡くなり、現在は2000年6月に海遊館にやってきた「2代目遊ちゃん」が、ただ1頭だけの飼育となっています。
  • 海遊館の展示の特徴は水槽のレイアウトにあって、巨大な「太平洋水槽(深さ9m)」を建屋の中心部に置いて、その周囲を取り囲むように、やや小ぶり(と言っても、それぞれはまた十分に大きいのですが…(^_^;;)な水槽を並べた構造を採用しています。観覧者は中央の巨大な水槽と、周囲の展示水槽とを左右に眺めながら、らせん状に配置された通路を下り、中央の「太平洋水槽」の周囲を2回半、回ることになります。
    中央に巨大な「大水槽」を置いて、周囲に小さな展示水槽を並べるのは、最近の水族館では珍しくない配置ですが、私の知る限り、このようなレイアウトを採用したのは、国内の水族館の中では海遊館が初めてだったのではないでしょうか。私は1995年に始めて海遊館を訪れましたが、その時にはジンベイザメの巨大な姿もさることながら、その水槽のレイアウトが非常に強く印象に残りました。
  • ただ、海遊館の場合には、単に館内のスペース効率を高めるためにこのような配置を採用したのではありません。実は海遊館の建物全体は「環太平洋火山帯」とそれに沿う「環太平洋生命帯」を模した構造となっていて、まず中央に「太平洋」を置き、それをとりまく周囲の水槽も順番に、「日本の海」の陸上から、アリューシャン列島→南北アメリカ→南極大陸→オセアニア→再び日本(今度は水中)→再びアリューシャン列島(水中)…、と、太平洋を時計回りにぐるりと回る順番にレイアウトされています。観覧者はこうして、中央の「太平洋」を右手に見ながら、それをとりまく各地の水槽も、同じ一つの水槽を「水面→水中→水底」と、様々な角度から眺めることが出来るのです。非常にコンセプチュアルな水槽レイアウト&展示だと言えます。
  • なお、「らせん状に」とは言いながら、中央の「太平洋水槽」は単純な円形や四角の形ではなく、極端に言うと「十字架」に近い形状ですので、観覧者の導線は複雑で、途中で飽きることはありません。ところどころに大きなソファーが置いてあって、ゆっくりと水槽を眺めることが出来るのも魅力の一つです。
  • ただし、欠点としては「水槽を眺める」ことが中心となっていて、魚の生体などの説明パネルがほとんどないことがあげられます。また、ここで説明した水槽レイアウトの意味も、パンフレットには掲載されていますが、水槽前の説明パネルなどがありませんので、実際の観覧者は水槽レイアウトの意味も分からないまま、ぼーっと通り過ぎてしまうことが多いでしょう。すると、一度見た水槽が再び現れることの意味も分からなくて、全体の印象として「大きな水槽が沢山あったね。」というような、表面的なものに終わってしまう可能性が高いのではないか?という気はします。
    ガイドツアーでの丁寧な説明なしでは、ひとつひとつの水槽のテーマも分かりにくいので、その点が非常に惜しまれる部分です。
  • また、“水族館フリーク”としては(笑)、魚の生態などにテーマを絞り込んだ、小型水槽なども見せて欲しいところ。展示の説明パネルなどが少ないことと、どの水槽も大型の混泳水槽ばかりで変化に乏しいことなども合わせて、全体の展示の印象としてはやや「大味」な感が否めません。「ガイドツアー」に参加しないのであれば、観覧時間は1時間〜1.5時間というところでしょうか。
    「魚の泳ぐ姿を、ただボーッと楽しめる水族館」というのが悪いわけではないのですが、「ガイドツアー」の中では色々な面白いお話を聞くことが出来るだけに、「ちょっと勿体ないな。」という印象は残ります。
    “水族館フリーク”あるいは、海水魚飼育者であれば是非、「ガイドツアー」に参加して、水槽の前を歩いているだけでは得られない、様々な知識を得られることをお奨めします。
   
「海遊館ガイドツアー」について
 
  • 海遊館のガイドツアーは、基本的には予約制で、2日前までに電話で申し込みます。(私は実は今回、仕事の出張の合間を縫って“海遊館見物”に行きましたので、平日に大人一人での参加でした。予約の電話を入れたとき、「お一人様ですか?」と聞き返されてしまって、ちょっと恥ずかしかったです(^_^;;)
  • ただし、定員に余裕がある場合には、当日、その場で申し込むことも出来ますので、私が参加した時には、私以外には全員、当日、その場で申し込まれた方でした(だったら恥ずかしい思いをせずに、当日申し込めば良かったのにねぇ…苦笑)。
  • ガイドの方のお話が聞きやすいように無線のレシーバーを借してもらって、ガイドのお姉さん(マリンメイト)と一緒に、館内の展示水槽と、バックヤードを見て回ります。
    所要時間は通常75分間。私が参加した時には少しゆっくり回って約90分間でした(私個人としては、もっとお話を聞かせて欲しかったですが…(^_^;;)。
  • 特にバックヤードでは、「太平洋水槽」の上部から、ジンベイとマンタへの給餌等を見学しながら、若干の“ウラ話”を聞かせてもらったり、あるいは水槽内で飼育しているカニの脱皮殻などを触らせてもらえたりしますので、海の生物が好きな方なら、あっという間に時間が過ぎてしまうでしょう。
    バックヤードでは落下の危険防止のため、一切の私物の持込が出来ませんので、写真も撮れなかったのですが、海遊館に行ったのでしたら、是非参加すべきオプションだと思います。入場料とは別に500円の参加費が必要ですが、ガイドツアーなしの2,000円(入場料のみ)に比べたら、ガイドツアーつきの2,500円の方が、数倍の価値があるはずです。
   
写真で紹介
 
海遊館の外観です。
外壁のデザインは三層に分かれていて、上部のガラス部分は空、真ん中の赤い部分は「環太平洋火山帯」、下の青い部分がその海中を示しているのだそうです。
ま、そんなこと、「ガイドツアー」で説明してくれなきゃ、誰も分かりませんけどね(笑)。
周囲には「天保山マーケットプレイス」や「大観覧車」、「サントリーミュージアム」等があり、オッサレ〜な、デートコースになっています。
私?出張途中で、他の場所には寄る余裕がおまへんがな(^_^;;。
入場してすぐの「アクアゲート(魚の通り抜け)」。
八景島のシーパラダイス以降でしょうか?こういうトンネル水槽って流行ってますよね。
でも正直、ここのトンネル水槽は水槽が狭くて、大した事ないです。こんな水槽、作らなくても、この水族館は十分魅力的なので、ここには必要ないと思うけどな。
館内に入ると一気に8Fまでエスカレーターで上って、まずスタートは「日本の森」から。オオサンショウウオがいます。
このサンショウウオ、かつてこの水槽から脱走したことがあるんですと。8Fの水槽から脱走して、3Fの受付付近で発見されたとか。
それで、現在は水槽の上部にカバーが増設されています。これも「ガイドツアー」で聞いた話(^_^;;。
「日本の森」にはこの他に、ニホンカワウソの代役として、コツメカワウソなどが飼育されて、お客様に愛想を振りまいています。カワウソのエサはドッグフードだそうな。魚と同居してますけどね。ドッグフードに餌付いて、魚は食べないそうです。
「海遊館」は水族館ではありますが、一つの地域の陸上〜水底までを展示する、というコンセプトのため、陸上生物も数多く飼育されています。「日本の森」のコーナーには鳥類も飼育されて、繁殖もしているそうですよ。
写真はシャッタスピードが遅くて、若干ブレてますな(^_^;;。
カナダ「モントレー湾」の水槽。
カリフォルニアアシカやゴマフアザラシがいます。これは7Fの陸上の様子。
同じ水槽(「モントレー湾」)の水中(6F)。
カリフォルニアアシカは人懐こくて、水槽の前で手を振ると、ガラス面に寄って来て、遊んでくれます。
私が水槽前で手を振ってアシカを呼び寄せると、近くにいた家族連れも同じようにアシカと遊び始めて、大喜びしていました(シャッタースピードが遅いので、アシカの姿はブレちゃってますけどね(^_^;;)。

相手を選ばず遊んでくれるので、この水槽の前に行ったら是非、アシカに手を振ってみましょうね。
南米、エクアドルの熱帯雨林の陸上(7F)。
このワニさんは「キュビエムカシカイマン」。置物みたいです(と子供も言ってました(^_^;;)が、生きてます。4日に一度、餌を与えれば良いんですと。
この近辺の水槽にはピラルクーなどのアマゾンまの巨大魚やリスザルなどの陸上生物も飼育されています(ただし、あまり注目している人はいません。苦笑)。
上のワニさんとは別の小型水槽に、「マタマタ」がいました。単独飼育。
(魚と同居させたら、確実に食べちゃいます(^_^;;)

確か大映の怪獣映画のヒーロー、「ガメラ」のモデルがこのカメのはずですが…(分かるかなあ…(^_^;;)。

一時間に一度、1分間程度、水面に鼻先を出して呼吸する以外は水面下でじっとしているそうです。ですから、もし万が一、呼吸しているところを見ることが出来たとしたら、確率は1/60。かなりラッキーなんですと。
画面の左上方向に長く伸びているのが「マタマタ」の鼻で、スノーケルのように水面に出すのだそうですが、この写真、良く見ると、鼻先に空気の泡がついています。「鼻ちょうちん」みたいで可愛いでしょ?(笑)。
「マタマタ」の水槽の隣に小型の「サンゴの成長実験室」の水槽。
水槽の中にスケールが置いてあって、何cm成長したかの記録が取れるようになっています。
「成長実験室」の横のサンゴ水槽。「海遊館」の中で唯一、本物のサンゴを飼育している水槽です。濾過などは他の大型水槽と共通だそうですが、ライトについてはメタハラだけではなく、光ファイバーを使って太陽光を取り入れたりしているそうです。
ただし、一般の観覧者に人気なのはサンゴではなくて同居しているカクレクマノミ(^_^;;。真ん中のナガレハナサンゴ(かな?)の中にカクレペアがいて、相変わらず「ニモだ!」と呼ばれてました(苦笑)。

海遊館でこのサイズの小型水槽と言うのは、「マタマタ」の水槽とこの「サンゴ水槽」くらいのものですね。後はほとんど、大型の水槽です。
通路(笑)。
前から後ろを振り返って撮った写真ですので、向かって左側が「太平洋水槽」。右側が個別の地域別水槽です。
普通に順路を辿っていくと、向かって右手が「太平洋」。左手が地域別水槽になります。
お待たせしました。ジンベイザメの「遊ちゃん(二代目)」。
真ん中の「太平洋水槽」の中を、ぐるぐると泳ぎ回っています。

現在、体長5.1m、推定体重1.5t。(2004.11.の計測)
98年に死亡した「初代海ちゃん」は体長8メートル近くにまで成長していましたので、「初代」を見慣れた人には「なんや小っさくなったな。」と思われてしまうこともあるようです。5.1mでも、十分に巨大なんですけどね(^_^;;。

さて、その初代「海ちゃん」なんですが、死後に解剖してみると、自然の海にいた時代に飲み込んだと思われるプラスチックのクシがそのまま、お腹の中に残っていたそうです。
何ともやり切れないお話ですね。
「太平洋水槽」の中にはマンタ(オニイトマキエイ)もいます。

大体連日、午前10:30と午後3時に、「遊ちゃん」と、このマンタにオキアミを給餌します。「ガイドツアー」の申し込みは、この給餌を見学できる時間にすると良いですね。
「遊ちゃん」を見上げるカップル。
仲良く手をつないで、ええですなあ〜(^_^ゞ。

ところで、今、「遊ちゃん」のお腹にくっついているコバンザメは、高知県から「遊ちゃん」と一種に送られてきたんですと。長いお付き合いですね。
カップルが何をしていようと関係なく(^_^;;、毎日、ダイバーがガラス掃除をしてくれます。

合計4時間くらい、掃除するそうですよ。
全部手作業です。がんばって。
ガラス掃除をするダイバーの後ろを横切る「遊ちゃん」。

ダイバーは片手の吸盤を使ってガラス面に張り付いて、もう一方の手にしたクロスでガラスを磨き上げます。

「遊ちゃん」を高知県から搬送する時には、「遊ちゃん}(当時4m)の身体が狭い移動用水槽の中で硬直してしまわないように、スタッフがずっと、シッポをもって左右に振り、マッサージをしていたそうです。大変ですねぇ…。
我々が「ガイドツアー」で説明を聞いていることに気づいて、お掃除中のダイバーがサービスしてくれました。
ダイバーが手にしたイカの足(ゲソ)で、「ツチホゼリ」のえらぶたの付近をくすぐると、ホンソメワケベラがクリーニングに来てくれたのかと勘違いして、口を大きく開けます。
実はこの場所、ホンソメワケベラのクリーニングスポットだったんですね。

このダイバーの方が色々なことを見せてくれたので、我々の「ガイドツアー」は75分の予定が、90分になってしまいました。まあ、私を含めて、大抵のお客さんは大喜びでしたけれども(笑)。

「太平洋水槽」を眺められる数ヶ所には、このようなソファが置いてあって、ゆっくりと水槽を眺める事が出来ます。

まあ、と言っても土日や休日には人が多くて、とてもゆっくりは出来ないでしょうけれども、この日は平日でしたので、カップルがゆったり水槽を眺めていました。

水槽の中はマダラトビエイとカスミアジかな?
ところ変わってこちらは「南極大陸」。
キングペンギンの赤ちゃんがいました。奥側の茶色のカタマリ(笑)。昨年(2004年)の8月と9月に相次いで生まれたそうです。

バックヤードツアーでは、その卵の人工孵化の際に本物の卵の代わりに親鳥に預ける擬卵も持たせてもらえます。本物のキングペンギンの無精卵の中身を抜いてシリコンを詰めたもの。意外に先端が尖っていて、重かったですよ。

お隣はニュージーランド「タスマン海」のカマイルカ。ちゃんとイルカも飼育されています。
でも「イルカのショー」みたいなものはなくて、館内でのイベントとしては、「ガイドツアー」の他には各水槽の給餌タイムくらいのもの。「ショー」が好きな方には物足りないかもしれません。

しかし、この海遊館で2004年の6月29日に生まれたカマイルカの赤ちゃんは、現在、国内での飼育記録の更新中なのだそうです。その赤ちゃんは公開はされていませんが、出口近くの「魚の学習室」でビデオカメラによるライブ映像で観察する事が出来ます。
GBR水槽。サンゴは全て作り物です。

は、良いのですが、あれ?なんでオニヒトデまで再現しているの?(苦笑)。
しかもけっこう沢山いるしなあ…(^_^;;。

GBR水槽の水面近くを泳いでいたコンゴウフグ(だと思う)。
なんですが、前後とも、すっかり角が擦り切れてしまっています。水槽飼育ではどうしてもこうなりやすいと聞きますが、ちょっと可哀想な感じですね。

※追記(2005.09.01)
その後、ハコフグ飼育に力を入れていらっしゃる箱福さんからメールをいだきまして、この生体はコンゴウフグではなく、ウミスズメだろうと教えていただきました。
「とてもコンゴウフグに似ていますが、尾ビレが短い事と背に一本棘がある事で判別できます。」とのことだそうです。失礼しましたm(_*_)m。
(やっぱりちゃんと調べないといけませんなあ…(^_^;;)
「チリの岩礁地帯」
マイワシとカタクチイワシが群泳しています。
イワシは水槽にぶつかって死んでしまうことも多いので、円筒形の水槽で飼育することが多いのですが、この水槽では中央に岩組みをレイアウトしてあり、その周囲をイワシの群れがぐるぐると回っています。
実際の海の中の光景が想像できて、良い感じです。

この写真は日中の状況で、イワシの群れは水底近くまで下りて来て泳いでいますが、夕方5時を過ぎて水槽が暗くなると一斉に水面近くに集まって、水底近くを泳ぐことはなくなります。海遊館は8時まで開館していますので、是非、この変化を観察して欲しいと思います。

「チリの岩礁地帯」水槽の前で説明をしてくださる「マリンメイト」の方。後ろは巨大な「太平洋水槽」。ギンガメアジ(か、ロウニンアジ?)がチラっと、見えてますね。
「マリンメイト」は手元に小さなマイクを持って、我々の耳元のレシーバーに向けて、説明をしてくれます。
「修学旅行の子供みたいで、ちょっとアホっぽい」とか思うでしょ?そんなことないんですよ。
お世話になりましたm(_*_)m。
「ケルプの森」水槽。
マンボウが飼育されていました。巨大な、いわば“ビニール袋”の中を泳いでいます。マンボウ飼育では良く見る方法ですね。
ぐるぐる回って最後には「日本海溝」の水槽に辿り着きます。
カタアシガニと、水面近くに群れているのはサギフエ。
私が海遊館に行った時(2005.03)には、「流氷の天使・クリオネ」の特別展示がありました。ビデオで「リマキナ」という巻貝の仲間(って、クリオネ=ハダカカメカイも貝の仲間ですが)を捕食するシーンなども見せてくれました。
でもご覧の通りの人だかりなので、よく見えないんですけどね(^_^;;。

BGMで流氷がこすれ合う音が流れていたんですが、特に説明がないので、周囲の人々は「何この音?クジラの鳴き声?」などと言ってました。どうも説明が少なくて、展示の意図が伝わらないんだよな(苦笑)。
クリオネの展示水槽は水槽の角の部分がカーブを描いていて、水槽の中はゆっくりと時計回りに、一定の水流がキープされています。この角の部分をカーブにすることによって水槽内の水流を安定させ、クリオネが不用意に水槽にぶっかったりしないようになっているようです。今後、魚の稚魚やエビの幼生を飼育する際に、この水槽の形状は参考になるな。と思いました。
(まあ、こんな水槽の角の部分の写真なんか撮っているのは、私だけですけどね。笑)
最後、出口近くのコーナーは、「環太平洋生命帯」のコンセプトを離れて、「ふあふあクラゲ館」です。
手前のクラゲは「アトランティックシーネットル」。この他にも、日本発公開の「ブラックシーネットル」等も展示されています(綺麗な写真が取れなかった…泣)。

奥の楕円形水槽にいるのはミズクラゲ。
ミズクラゲには眼があって、光を感じる事が出来るのだそうです。「ガイドツアー」で教えてもらって、初めて知りました(^_^ゞ。
ビゼンクラゲ。
「中華料理の材料になります。」ということです。
ちょうど餌のブラインシュリンプ(アルテミア)の幼生が与えられた直後で、ライトに光って雪のようでした。
「魚の学習室」

子供向けを中心に、様々な図鑑などが揃えられています。ソファなども置いてありますので、「ガイドツアー」もこの場所に集合して、スタートします。
ちょうど、小学生の遠足の集団とぶつかって、大変な混雑でした(^_^;;。
奥の右側に置いてあるTVで、飼育記録更新中のカマイルカの子供の様子を見ることが出来ました。

「繁殖賞」のパネル
「ツメバゲリ(鳥です)」「ガリバルディ」「カリフォルニアシープヘッド」「トウブドロガメ」「カラスエイ」の5種で繁殖賞を獲得しているそうです。
水族館の規模の割には多くない感じがしますから、繁殖にはあまり力を入れていないのでしょうね。

「学習室」の反対側のインフォメーション(マリンメイトの方がいらっしゃいます)の後ろ側の壁に、こんなパネルが貼ってありました。良い事が書いてあるのにねぇ。
ここだけではなくて、もっと展示水槽の近辺にも、水族館から観覧者へのメッセージを伝えることを考えても良いのじゃないかと思います。公式サイトを見ると、様々な社会教育的活動にも熱心に取り組んでいるようですので、ただ単に“見物”に行くだけだと、それらのことが良く分からないのが残念です。
   

〜 ちょっと番外編 〜

写真が汚いので「番外」ということで、夜6時過ぎの「太平洋水槽」の一隅です。
海遊館では午後5時を過ぎると照明を1/2程度に落とします。するとやはり、魚の活動も大人しくなります。水槽の隅にナポレオンなどが固まって、既に寝ているのでしょうか?
夜8時までオープンしていますので(入場は7時まで)、このような場面も是非、観察してきて下さい。

〜 ちょっと番外編2 〜

シャレで、「遊ちゃん」の模型の横で記念写真を撮ってもらいました。
で、ここで写真を撮ってもらうと行楽地などでよくあるパターン、出口付近で引き伸ばした写真の販売があります。1,000円。
わざわざ写真の引換券まで手渡してくれたのですが、ところが私が写真の販売所に近づいた時には、販売員の方は私には声も掛けてくれませんでした(^_^;;。そりゃま、買いませんけどね。

しかし、私のデジカメを手渡して移してもらったこの写真、ピントが合っていないんだよなあ…(苦笑)

これがその記念写真の引換券(笑)。
いや、そりゃ、流石の私もここで記念写真を買ったりはしませんが、声くらい掛けてくれても…。ねぇ?(笑)。

しかし、中々可愛いカードですよね。結構お気に入り(カードが…爆)。
   

仕事の関係から、午後からの見学でしたが、一日遊んで日が暮れて、結局3回、見て回りました(^_^;;。
日没後の周辺は、カップルのためのデートエリア。出張途中のオジサンは、さっさとホテルに戻ります(下手にウロウロしてると、不審者に思われちゃいますからね。苦笑)。
   
まとめてひとこと
 
  • 1にも2にも「ガイドツアー」!「ガイドツアー」の500円をケチると、入場料2000円も損すると思うぞ。
  • とにかくデートにゃ最高。「太平洋大水槽」を眺めて座れるソファでまったり…。(若いってイイよね(^_^;;。)
  • お子様連れのあなたなら、アシカ水槽の前で手を振ることを忘れずに。大人も思わず、我を忘れてしまうかも?(笑)
  • 魚の生体に興味のある方なら、午後5時以降、照明が暗くなる前後での生体の変化にもご注目。午後8時まで開いている海遊館ならではの楽しみですぞ。
  • でももっと、説明パネルがあると良いのにな。「水槽を眺めてボーッとする」のには良いけれど、「ガイドツアー」に参加しないと面白さは半減。「観る」よりは「眺める」、「見学する」よりは「見物する」水族館に思えてしまう。実は中々、面白い“ウラ話”もあるのだけれど…。
  • 水槽前のパネル説明が少ない分(?)、公式サイト(ホームページ)は充実。「ガイド」に参加しないなら、しっかりサイトをチェックして行こう。

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