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駄作の蛇足

(三保の岬)

 

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静岡県 静岡市 (旧清水市) 三保半島 三保灯台前海岸より、富士山を望む
[ 2005年1月1日撮影 ]

駿河湾シリーズ(笑)、第三弾です。
今回はバリバリ、方言の話し言葉で、お爺ちゃんが孫に聞かせる寝物語的な口調で書いてみました。

ここで出てくる静岡方言は、作者の父や父のイトコなどが喋っている言葉を参考にしており、静岡県静岡市(旧清水市)の駿河弁に、やや甲州弁の要素が混じった感じになっていると思います。清水は甲州街道の起点になっていますので、昔から甲州(山梨県)との文化的交流がありました。

お話の中で出てくる「三保の岬」は、「天女の羽衣」の伝説で有名な、「三保の松原」がある半島です。駿河湾の西岸で、そこだけが小さく飛び出して、岬になっているんですね。上空から見た時に、まるで人間の腕や手の平のように見えると言うのは、地元の航空写真を見る度に、子供の頃から、私が感じていた事です。駿河湾の中に手を出して、何かを手繰り寄せようとしているように、見えてなりませんでした。

この三保からの富士山の眺めが「日本一」というのは、誰かの公認という訳ではありませんが、清水出身者としては譲れないところです。空気の澄んだ冬の、天気の良い日などに、三保半島の海岸から富士山を眺めると、頂上から裾野が広がって駿河湾に注ぎこむところまで、一望する事が出来ます。途中、富士山の裾野をさえぎるものが何も無いんですよ。

清水に生まれた私は、そんな富士山を毎日、眺めて育ちました。
今では清水を離れて暮らしていますが、何かの折に富士山が目に入ったとき、周りの人々が「わあ、きれい。」などと行っているのを聞くと、「チッチッチッ!そんなモンで満足してちゃいけないよ。富士山の最も美しい姿を、キミたちは見たことがあるまい。」などと、イヤらしいことを考えてしまいます(笑)。

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