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素人の素人による素人のための八重山民謡ガイド[1] 六調 |
2007.02.11 UP
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実際に先生に習っているわけでもありませんし、沢山の本を読んだわけでもないので、
本来、とても他人様に八重山民謡を解説できるほどの知識は持たない私ですが、
もちろん私よりももっと知らない人もいるわけで、そういう方のために、
私が知っている限りの知識で八重山民謡の紹介をします。
これから八重山民謡を聞いてみようという時に、少しは参考にしてもらえるとありがたいです。
でも所詮素人の聞きかじりなので、かなりの間違いや思い違いがあると思いますが、
そんな時は堪忍して下さいね。
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沖縄(=沖縄本島地方)で宴会の“締め”と言えば「カチャーシ」。両手を上げてひらひらと左右に動かしながら踊る人々の様子は、沖縄に行ったことがない人でもご存知のことと思います。 ところがその同じ踊りを、八重山では「モーヤー」と言うんですね。で、その「モーヤー」の際に唄われるのが、八重山では決まって、この「六調(六調子とか六調節などと言うことも)」と、いうことになります。沖縄のカチューシ曲と言えば「唐船どーい」や「アッチャメ小(グァ)」等が代表的ですが、いずれも八重山民謡ではありませんので、八重山で「モーヤー」と言えば、やはりこの曲になるでしょう。(ちなみに宮古地方では「クイチャー」と言い、やはり違う曲を使います。) もともとは九州で生まれたものが遠く八重山まで広がったものの様で、同じルーツを持つ「六調」あるいは「ヨイヤナ節」という民謡が、西日本各地や奄美地方にもあるそうです。(ところが中間地点の沖縄本島地方では「六調」は唄われないのも面白いところ。)八重山にはもともと、沖縄のカチューシのような音楽がなかったので、却って元々あった民謡と競合せず、スムーズに受け入れられ、定着したのではないか、と言われています。 その一方、何せ宴会ソングなので、結構“下ネタ”系の歌詞も多いのも特徴です。
と、いったように、ただ露骨にいやらしいのではなく、“ひねり”の効いた、洒落た歌詞が多いので、私などは素直に「なるほどねぇ〜!」と感心してしまいます(^_^)。 この辺の大らかで、庶民の逞しさみたいなものを感じさせる「六調」を楽しむには、やはり八重山民謡界の大御所、山里勇吉のCDが良いと思います。また、中江裕司監督の映画「ナビィの恋」の中でも、山里勇吉扮する「アブジャーマー男 」が、たった一節だけですが、「六調」を聞かせてくれます。(それでもしっかり下ネタなの…(^_^;;)
中には下ネタ系の歌詞が入っていない「六調」のCDもあるのですが、まあ、「クリープを入れないコーヒー」のようなものかな(笑)。 |
※ なお、八重山民謡の曲名や読み方の表記は、人により、CDにより、楽譜(工工四)により、必ずしも統一されていないのが現状です。
このページで採用している表記以外の表記も多いと思いますが、ご容赦下さい。
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