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素人の素人による素人のための八重山民謡ガイド[7] あがろうざ |
2004.07.28 UP
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実際に先生に習っているわけでもありませんし、沢山の本を読んだわけでもないので、
本来、とても他人様に八重山民謡を解説できるほどの知識は持たない私ですが、
もちろん私よりももっと知らない人もいるわけで、そういう方のために、
私が知っている限りの知識で八重山民謡の紹介をします。
これから八重山民謡を聞いてみようという時に、少しは参考にしてもらえるとありがたいです。
でも所詮素人の聞きかじりなので、かなりの間違いや思い違いがあると思いますが、
そんな時は堪忍して下さいね。
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八重山の子守唄として、「月ぬ美しゃ」同様、有名な民謡です。(ただし「月ぬ美しゃ」は夜の子守唄。こちらは昼間の子守唄。) と、言うよりも、最近(2004年06月以降)では、オダギリジョーが出演しているライフカードの中でBGM的に使われている曲として有名ですね(女性が三線を弾きながら唄っている唄です。)これからは、このライフカードのCFで初めてこの曲を知ったという方が、増えるのかもしれません。 私自身は、以前からこの歌は知っていましたが、不覚にもCMを見て(聞いて?)改めて、「良い歌だなあ。」などと思ってしまいました(^_^;;。それでこちらのコーナーで取り上げるのですが、な〜んか、ちょっと恥ずかしいですね(笑)。 さて「あがろうざ」は、「子守唄」とは言っても、正確には子守りをする時に唄われて来た伝承歌、というようなものとは少し違っていて、子守りをする子供(守子)の様子を、「鷲ぬ鳥節」の作者である大宜味信智が、作詞・作曲したものだと言われています。(一説ではその大宜味信智はそもそも、やはり八重山に伝わる「あがろうざユンタ」をベースに、歌詞と曲を整えたのだ、という説もあります。) とは言っても、非常にゆったりとした、美しいメロディーで、子供を寝かし付けるにもぴったりの曲ですから、実際に唄が産み出されて人々に唄われるようになって以降は、やはり子守りの場面で盛んに唄われて来たのだろうと思います。八重山の民謡の中でもベストテンの上位に入る人気の唄だそうです。
ライフカードの30秒CFでは、この冒頭の「あがろうざの…」くらいの部分までが使われています。(15秒CFでは冒頭が更に途切れて「…がろうざの…」くらい。) さて、その「あがろうざ」のお勧めCDですが、やはり有名な曲なのでかなり多くの人がCDに吹き込んでいます。ただ、その中で、「これがお勧め」というのが中々難しい。その中ではまず、あまり技巧に走らずに、素直に唄っている感じのCDをお勧めしたいと思います。八重山古典民謡安室流第五世・玉代勢長伝の「あがろうざ」は、特に男性歌手の場合、唄い出しに力が入った感じの歌唱が多い中で、比較的力が抜けた感じがして、個人的に好きな感じです。
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※ なお、八重山民謡の曲名や読み方の表記は、人により、CDにより、楽譜(工工四)により、必ずしも統一されていないのが現状です。
このページで採用している表記以外の表記も多いと思いますが、ご容赦下さい。
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