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カクレクマノミ繁殖ノウハウ集 [5] 稚魚の飼育 |
稚魚が掬えたら、次は稚魚の飼育です。
飼育道具のほか、細かなポイントが沢山ありますので、
失敗例も含め、我が家で繁殖させた時の
繁殖記録を是非ご覧いただきたいと思います。
ここでは概要をお伝えします。
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◇ ◆ ◇ 必要な道具 ◇ ◆ ◇
■ | 1.稚魚飼育ケース | ||
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■ | 2.保温水槽 | ||
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■ | 3.海水点滴セット | ||
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■ | 4.エアレーションセット | ||
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■ | 注).稚魚飼育ケース、保温水槽、海水点滴セット、エアレーションを組み合わせた図です(↓)。 | ||
■ | 5.飼育ケース内クリーナー | ||
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■ | 6.その他 | ||
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◇ ◆ ◇ 毎日の世話 ◇ ◆ ◇
稚魚を飼育ケースに入れた後は、毎日、
餌やり
飼育ケース内の掃除
換水という、3種類の作業を繰り返します。
この作業はひとつひとつをそれぞれに行うのではなくて、
3種類の作業を一連の作業の中行うと効率的ですので、
その作業手順を説明します。
■ | 1.保温水槽の水抜き |
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↓ |
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■ | 2.エアレーションの停止 |
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↓ |
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■ | 3.飼育ケース内の掃除 |
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↓ |
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■ | 4.エアレーションの再開 |
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↓ |
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■ | 5.給餌(ワムシまたはブラインシュリンプのノープリウス) |
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↓ |
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■ | 6.新しい海水の補給 |
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以上が、毎日の稚魚の世話です。
私の場合には基本的には1日2回、朝晩に、
上記の作業を行うことをベースにしていましたが、
稚魚の生育状況や飼育水の汚れ具合で、
餌やりや掃除&換水の間隔を変ました。
特に稚魚の孵化直後は、1日に4回、給餌をしています。
(ただし掃除&換水は1日2回でした。)その後は、稚魚が普通の人工餌を食べられるようになるまで、
約2か月間、毎日、この作業を繰り返します。
その間の稚魚の変化や餌の変化については、
繁殖記録に詳しく記してありますので、
繁殖記録をご覧下さい。
◇ ◆ ◇ 稚魚の変化 ◇ ◆ ◇
稚詳しくは繁殖記録[4]をご覧頂きたいと思いますが、
我が家で稚魚飼育に成功した際には、ほぼ、以下の日数で、
稚魚の様子が変化しました。
稚魚の成育の目安にしてください。
■ | 孵化後3日まで |
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■ | 孵化後5日くらいまで |
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■ | 孵化後8日ごろ |
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■ | 孵化後10日まで |
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■ | 孵化後12日ごろ |
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■ | 孵化後2週間ごろ |
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■ | 孵化後16、17日ごろ |
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■ | 孵化後1ヶ月ごろ |
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■ | 孵化後45日ごろ |
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■ | 孵化後60日ごろ |
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以上が、稚魚の変化です。
孵化後の変化の日数は個体によって変化がありますので、
必ずしもこの通りの日数で変化が出ることはないと思いますが、
ひとつの目安として、参考にして下さい。
◇ ◆ ◇ 稚魚飼育の際の注意点 ◇ ◆ ◇
稚魚の生存率向上のためには、孵化直後に十分な栄養補給がされることが重要だと言われています。そのため、孵化直後からある程度の期間は稚魚の飼育水槽は24時間点灯とし、稚魚のお腹が空いたときにいつでも摂餌できる状態にしておきます。
この24時間点灯の期間は、2週間程度です。
※ただし私の場合には、3週間程度継続させました。
この24時間点灯の期間を過ぎた後は、通常の水槽のキープと同じように、朝、照明を点灯し、夜、消灯するわけですが、この際に、急に点灯したり、消灯したりすると、稚魚が驚いてケースの中を暴れ回り、頭をぶつけてしまう事があります。照明を覆うなどして、徐々に明るくなったり、暗くなったりするように、色々と工夫してみて下さい。
稚魚の飼育ケース内の飼育水は、できるだけ良い水質をキープすることが望ましいと思われます。そのため、稚魚や餌の死骸は、気付いたらその都度、クリーナーやスポイトを使って、取り除くようにして下さい。
特に孵化直後は大量の死魚が出ます。1週間程度経過すれば死魚の数は減ってきますが、それまでは、できるだけ頻繁に飼育ケースをチェックしてください。
日中外出してしまう会社員の方などは、日中もご自宅にいるご家族の方にお願いしておければ良いと思います。
飼育ケース内の飼育水の水質変化も、あまり急激なものとならないように気をつける必要があります。「点滴セット」を使った換水は、その為の手段です。
DIYが好きな方は他にもどんな方法があるか、色々と工夫してみてください。
また、「プラストーン」をフィルターにした「稚魚飼育ケース」の「配水管」は、2〜3日程度で目詰まりを起こしてしまいます。(クロレラやワムシなどが詰まってしまうため。)2〜3セット用意しておいて、目詰まりしたものを順次交換していくと良いと思います。
目詰まりした「プラストーン」は台所用の塩素系漂白剤に漬けて置くと元に戻りますので、カルキ抜きの薬剤や熱湯などで十分に塩素を抜いた後、再び「稚魚飼育ケース」の「配水管」フィルターとして再利用しましょう。
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